京都いろいろ裏通り

京都の大路小路のあれこれをお届けします。

今日もカレーを食べてしまった

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 食の好みは人の人生を映すというけれど、子供のときの母親の料理、仲間と連れ立って毎日のように食べに行った下宿近くのメシ屋の定食、結婚してから妻が作ってくれる毎日のご飯など、日々長く舌に刷り込まれ、自分なりに咀嚼してきたものだから動かしがたいものがある。

 私の好物の第一番はカレーライス、ライスカレーどちらでもいい(ほかにはハンバーグ、スパゲティのナポリタン、焼き飯、オムライス、おっとまた今度)。

 てなわけでカレーにはまって1週間、今日は地元でとんかつとカレー専門の「かつ廣」に来てみた。大手筋商店街一本南の通り魚屋町の一角。京阪の伏見桃山駅からだと歩いて5分足らず。このジャンルなら伏見で一番じゃないかと思う。

 スパイスと果物系の甘酸っぱい味がほどよく渾然一体と舌をうならせる。カツはうすめだがさしがたっぷりはいってジューシーかつ甘い。ころもはサックサクでお肉も柔らかくスプーンですんなり割れる。ルーとカツとごはん(麦入り)をスプーンに乗せて頬張れば脳みそまで旨味でご満悦。

 箸でもほぐれるぐらい柔らかいとんかつを提供したいと主人。その思いは壁にかかったとんかつ料理の心構えとでも言おうか、意気込みの書が掲げられている。明治期に東京上野の精養軒で産声を上げたトンカツ史をひもときながら自身の決意を述べたものだ。

 かつカレーのお味、決意そのものでした。