京都いろいろ裏通り

京都の大路小路のあれこれをお届けします。

秋深しということで今日も東高瀬川を走ってきた(20201003)

 

f:id:abbeyroad-kaz:20201004220009j:plain

京都市伏見区 東高瀬川(大信寺橋から北をみる)

(1)減量にはランニングのほうがよいか
 大学の某同期が「ウォーキングでは体重落ちへんしな」みたいなことをフェイスブックで書いてて「だよね〜」などと返信しながら己を振り返ってみると事実そうなのだ。歩いて減量するのは結構難しい。
 一番の近道は白ごはんを食べないことに尽きると思う(僕は)。でもカツ丼だって食べたいし豚の生姜焼きでご飯がないってありえないし、ライスのないカレーライスも存在しない。だから、そういった好物を我慢せず好きなときに食べてなおかつ、体重を減らすにはそこそこカロリーを消費しないとアカンという結論に達したのである。
 ウォーキングがシェイプアップに不向きだと言っているわけではない。時間あたりの消費カロリーがランニングに比べて少ないから。時間のないときは走って体重コントロールする方が効率的だと言っている。
 最近諸事多忙で2時間ウォーキングに当てる時間がない。京都から東京まで中山道69次を歩くという勝手きままな旅物語にハマっているし(旅の記録の原稿起こしが大変)、同人雑誌の編集もある。というわけで週末は結構パソコンの前に座りっぱなしだ。その合間を縫って体重コントロールするにはやっぱり走る方がいい、ということになったのだ。

 

(2)10月3日のラン 胸は痛くならなかった
 さてその昨日の状況。朝から昼過ぎにかけて中山道歩きの原稿起こしをやったあと、図書館へ行き夕飯の買い出しにでかけたあと夕方走ることにした。
 いつものBROOKSの靴紐を締めて表に出て東高瀬川に上がったらちょうど16時だった。前回32分4キロだった結果を越えることを目標とした。とりあえず。
 スタートは大信寺橋。アンダンテののろのろペース。呼吸がまた苦しくならないかに怯えながら。
 金木犀がにおう。すっかり刈り取られて五分刈りになった土手に一群れ、ふた群れと赤いもの。彼岸花。虫取りの親子が網を振り回している。バッタが踏み潰されて地面に張り付いている。自分のシューズの音を聞く。ぱたぱた。まるで子供だ。
 3分ほど経った。バイパスの高架をくぐる。呼吸はOK。うれしい。首の付根から下、2週間ほど前の肺の上部辺りの締めつけ感はなんだったのか。まったく痛みはこない。走り慣れていなかったせいで胸膜あたりが凝り固まっていたか。
 12分ほどたって身体が熱くなってきた。脂肪の燃焼が始まったのか。
 国道一号線の走る宇治川大橋が見えてきた。向こうに横大路ゴミ焼却場の煙突が見えてきた。よし、あそこまで行こう。
 土手から直接橋を横断することはできない。信号も横断歩道もない。いったん地道に下りる。ダンプやトラックなどの排気ガスをもろにかぶる。右膝にぴりっと痛みが走る。歩幅を小さくする。さっき階段を下りた衝撃からかもしれない。要注意だ。息が上がってきた。足の蹴りをさらに小さくし呼吸を整える。これだと歩いてるのとかわらんなあ。

 

f:id:abbeyroad-kaz:20201004220133j:plain

伏見区のランドマーク 松本酒造

(3)洗濯物を干していたのに雨だ
 ごみ焼却場の入り口に到達。門柱にタッチしてUターン。ここまで25分。これで往復6キロ50分のペース。遅すぎるが悪くない。止まらずに、歩かずに走りきれそうだから。
 ダンプカーなどの出入りの門番の男を横目で見ながら、ラン。土手に上る。冷たいものがぱらっと来た。エアコンの飛沫? 建物なんかなにもない。雨だ。薄曇りだった空が黒くまた重くなっている。しまった、洗濯物を干したままだ。どうして取り入れてから出発しなかったんだろう。間に合うか? 最善の策は? このまま走って帰るしかない。スピードを上げる? でもまだ2キロばかり残っている。スパートは無理だ。
 ボチボチ走る。空模様は大崩れしていない。宇治川から逸れ東高瀬川に入った。あと1キロと少し。京阪電車の鉄橋が見えた。土手を横切る踏み切りがある。警報機よ鳴らないでくれ! 鳴り出した。残り50メートルぐらいか。ダッシュ。遮断器が下り始めた。線路内に入った、出た辺りで背中に遮断器が下りきったのを感じた。電車が鉄橋を揺さぶり猛烈な音を立てる。

 

(4)もうあかん しんどい
 ダッシュしたせいで脚全体に疲労を感じた。ペースを落とす。息が上がってきた。スタートラインの大信寺橋まで、橋の数で残り4つ。時計は4時40分を指していた。往路より5分早い。しかし苦しい。土手の両側は刈り取りを終えた雑草の切株の畑。枯れ草が散乱している。その枯れ草を走る目標にする。あの枯れ草、次の枯れ草、と追っているうちに10メートルほど進んでいる。
 苦しいとき、遠いところに目標を置いていると気持ちが続かない。100メートル先の目標地点に到達するまで間に、様々なものが交錯する。諦め、継続、苦しいの感情が現れては消える。肉体的にはできるはずなのに、負の方、もうあかんの気持ちが勝つかも知れない。
 そんなことだったら必ず達成できる1メートル向こうの手が届くところに目標を据えれば気持ちは維持される。たった1秒とない時間だ、気持ちが挫けることは少ない。それを積み重ねる。橋の袂まできた。残り3つ、走る。枯れ草を追って、枯れ草が見当たらなければ地面のひび割れを目標にして。残り2つ。彼岸花の群れが3っつ4っつ。その赤い輪も順番に追う。
 ようし最後だ。のこり橋ひとつ。枯れ草と彼岸花、ひび割れ、地面のシミを追う。あと50メートル、ダッシュだ。20メートル、できるぞ、できるぞ、目標達成が。着いた。大信寺橋に。欄干にタッチ。タイムは45分。上出来だ。できたじゃないか。前回記録越えが。
前回タイム4キロ32分(1キロ/8分)、今回6キロ45分(1キロ/7.5分)

※ちなみに10月4日は3キロ25分だった。右膝に違和感。無理したらあかん。